のんでみんさい!広島の酒❗️

こんばんは。

昨日、有楽町で開催された広島研酒会主催の蔵元試飲会に参加して来ました!

この試飲会は今回で4回目ですが、今年は7月の西日本豪雨によって広島県も甚大な被害を受けましたので、特別な意味合いもあって「広島は負けない」というキャッチコピーにのもとで蔵元が一丸となって広島の日本酒を盛り上げて行こう!という熱い想いが伝わって来ました。

会場の入口には広島弁で「のんでみんさい 広島の酒」の幟がありました。この「〜〜しんさい」という広島弁、広島出身の自分が言うのもなんですが、どこか優しい感じがして、ほのぼのする言い回しだと思うんですよ!

広島に行くと、道路には「しっかり左右を見て渡りんさい!」とか「ゆっくり走りんさい!」といった標語の看板がありますし、他にも至る所で見かける「フレーズ」ですので、広島訪問の際はチェックしてみてください。現在、放映中のドラマ「この世界の片隅に」の広島弁は、ほぼ完璧なレベルですので、このドラマを見ても、このフレーズは何度も聞けると思います。

中に入ってみると会場は多くの参加者の人達で大盛況。

あの有名な元サッカー選手や君嶋屋の社長さんなど業界有名人の姿もチラホラ。

今回の試飲会は22の蔵が参加しておりまして、広島県には現在48の酒蔵がありますので、半分弱の蔵が参加したということですね。

自分は、呉市出身なので、どうしても呉市や東広島市の酒蔵に馴染みが深くて、県北や広島市内のお酒は飲んだことがないものも多くありまして、今回の22蔵の中でも、5つほど初めて飲むお酒がありました。

さて、それでは早速、印象に残った蔵を幾つかご紹介したいと思います。

まずは、当ブログ酒蔵訪問記の第一号である賀茂泉酒造さん!

賀茂泉さんは、全量純米蔵であり、アルコール添加は一切なさらないということは知ってましたが、賀茂泉さんのブースでお酒を飲ませていただいて、今回驚いたのは、「普通酒」のカテゴリーに入るアルコール無添加の美味しい日本酒の存在です。「普通酒」というと、どうしても、「アルコールを基準値以上に添加したお酒」とか、「アミノ酸や糖類を過剰に加えたお酒」というイメージで、いわゆる紙パックに入った「安かろう不味かろう」のお酒をイメージしてしまいがちですが、実は「普通酒」というカテゴリーの区分けは、結構複雑でして、そんな単純なものではないんですね。

自分も、日本酒の勉強をした時に、それは理解したつもりでしたが、いざ、「アル添のない普通酒」と言われると『あれ?それってどういうこと?」と動揺していまいました(笑)。

具体的に書きますと、以下のものはアルコール基準値以上添加をしていなくても「普通酒」というカテゴリーに入ります。

①原料に3等以下の等外米を用いたもの

②麹米の割合が15%を下回るもの

③精米歩合を明示しないもの

恐らく、賀茂泉さんの、この普通酒は①に該当するものと思われます。飲んだ印象は、他の賀茂泉のお酒と同様に、派手さはないものの、飲み飽きしないで長く飲み続けれるというコンセプトに合致する美味しいお酒でした。価格も一升瓶で1,800円と、ぐっとお求めやすいものになっていますし、これはオススメです!お燗も最高でした!

そして、安定の美味しさで好きなのでが富久長さん。白麹を使った「海風土(シーフード)」も好きですけど、低アルコールのBirdも美味しかった!広島を代表する酒米である八反錦のルーツである八反草を使ったお酒も、最初、ちょっと独特の刺激がありますけど美味しいかったです。

あと、これまで飲んだことなくて、今回、美味しいと思ったのは神雷!県北の蔵なので、呉や東広島の海に近い蔵のお酒とは酒質が違う。どちらかというと綺麗なスッキリした味わいのお酒で、バランスも良くて食事にも合わせやすそうな印象でした。このお酒は、今後もフォローして行きたいなと思いました。

あと、横浜高島屋の日本酒祭りのセミナーで、お話を聞いて、当ブログでも取り上げた賀茂金秀の金光酒造さん。初めて「愛山」という酒米を使ったお酒を近々リリースするようで、今回飲むことができました。しかも、このお酒、広島県食品工業技術センターが開発している「新酵母」を用いているということなんですよね。ちょっとしか飲めなかったので、コメント控えますが美味しかったですよ。

その他、写真はありませんが、一代弥山さんのスパークリング、華鳩さんの白麹で造る貴醸酒は絶品でしたし、雨後の月、龍勢は安定の美味しさでした!

そして、今回の試飲会イベントでは、先ほども出て来た広島県食品工業技術センターで、酵母や酒米の開発に関わっていらっしゃる方の講義を聞く機会がありまして、それも非常に興味深く、勉強になりましたので少しだけ書きますね。

ポイントとしては、現在、広島県では、新しい酒米と新しい酵母を同時に開発しているとのことでした。

そして酒米に関しては、現在、広島県の代表的な酒米となっていて収量が非常に多く経済的な八反錦と同等の収穫量を保ちつつ、山田錦並みの軟質性を持つようなお米の開発をしているというということでした。ということは、もう少し、濃醇な酒質となりやすいお米ということなんでしょうかね。

そして、酵母に関しては、今は、香りの要素でいうと、極端に言えば、バナナ系の香りである醋酸イソアミル系と、りんご系の香りであるカプロンエチル系のどちらかを強く生み出す酵母のどちらかになりますが、現在開発中の酵母は、醋酸イソアミル系の香りを強く出すものということでした。

自分は、あまり淡麗過ぎるもの、綺麗過ぎる酒質も、香りがプンプン強過ぎるものも、どちらかと言うと苦手なので、この新しい酒米と酵母の開発の方向性には賛成です!

この他にも、色々と酵母の開発過程の裏話、そして個別の蔵のオフレコのお酒の話など教えていただい本当に楽しかったし勉強になりました。

かつて、全国新酒鑑評会を席巻した広島の酒も、最近は東北勢などにおされ気味ですが、このような官民一体となったアプローチを行なっていくことが、必ず近い将来花開いて、再び広島の酒ブームを起こしてくれると信じています。

だって、広島って、すごいポテンシャルあると思うんです!美しい瀬戸内海、牡蠣に代表される多くの海の幸、そして、もちろん山の幸もあり、お好み焼き、レモン、もみじ饅頭といった名物もある・・・。カープもサンフレッチェも強いし、更に、そこに美味しい日本酒があるわけですよ!まだまだ、盛り上げることが出来る県だと思います!

個人的には、真央ちゃんが、MTTの広島公演の時にチームで何を食べに行くのか?それを公演のMCの時にどういう風に言ってくれるのか?メチャクチャ楽しみです!

「昨日は、焼き牡蠣を食べながら美味しい広島の日本酒飲みましたよ〜!」

なんて言ってくれたら最高なんですけどね!

しかし、それにしても、新潟が、羨ましい!広島県酒造組合さん、MTTのスポンサーになりませんか?

 

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