酒蔵訪問:仁井田本家(福島)

酒蔵訪問の投稿第二弾は福島県郡山にある仁井田本家です。横浜でのイベントに参加した際に、是非、酒造りの現場を見せて欲しいとお願いし訪問が実現しました。

郡山駅から福島交通のバスに乗り約30分ほどのバス停で下車し、歩いて行くと積み上げられた自然酒の樽が迎えてくれます。蔵の裏手にある里山も下草が綺麗に刈られていて整備されています。

酒蔵入り口にある酒樽

到着後、まずは、馬場常務から、約一時間、蔵の経営理念、使命、夢、商品のコンセプト・こだわりなどについて説明を受けました。原料米の100%を、農薬・化学肥料を一切使わず栽培する「自然米」でまかない、醸造用乳酸の添加や、活性炭素による滓下げもやめて、

「体に良く美味しいお酒を造る」

という信念のもとでの酒造りをしているとのことで、今後も自社田を増やし、田んぼを守り、地元の田村町の発展に貢献していきたいというお話でした。

そして、いよいよ蔵に移動して見学開始。最初の説明で「清潔な酒蔵を目指し清掃を徹底する」というものもあったのですが、確かに蔵全体が機器の配置も整然としてますし、とにかく掃除が行き届いていて美しい蔵でした。

下の写真を見てください!鍵がかかるガラス張りの部屋で厳密に管理されている酒母、分厚い麹室の入り口の檜製の扉、醪タンクが置いてある部屋のピカピカに磨かれて黒光りしている床、これだけ見ても、気持ち良いといいますか、安心といいますか、感動的でさえあります。

酒母室

麹室への入口

醪タンク

仁井田本家では、新しいことにもチャレンジしておりまして、その一つが白麹の酒母で仕込んだ「穏ブランド」です。

白麹はクエン酸を大量に生成し、そのクエン酸が気候が温暖な九州で焼酎を造る際に腐造を防ぐ役割を果たすことから焼酎造りの麹として主に利用されてきました。そして、焼酎の場合は、蒸留する際にクエン酸は除去されますので、その風味は焼酎には移りませんが、日本酒造りに白麹を用いた場合は、クエン酸が日本酒の成分として残り、通常使われる黄麹では出せない「爽やかな酸味」を生み出します。

有名なところでは、浅舞酒造さんの天の戸 Silky、新政酒造さんの亜麻猫、大矢孝酒造さんの残草蓬莱、今田酒造本店の海風土などが白麹を使ったお酒です。

「酸」については、好き嫌いはあると思いますから、白麹の採用にも賛否両論あるでしょうが、私個人としては、「適度な酸」は食中酒として必要だと考えていますし、ましてやクエン酸の酸味は本当に爽やかで、ワインを好んで飲む外国の方々にも好まれる可能性が高く、日本酒の可能性を広げる新しい試みとして応援したいですね。ぶっちゃけ、白麹仕込みの日本酒、大好きです!(笑)

下の写真は、白麹の製麹装置だそうで初めて見ました。

白麹の製麹装置

仁井田本家のお酒を飲むと確かに、美味しいだけでなく体にも優しい、そんな感覚を覚えます。それは、自然(お米、水、造り)への半端ないこだわり、雑菌などの入り込む余地のない徹底した衛生管理、蔵元杜氏である仁井田穏彦さん以下、蔵人全体の酒造りへの熱意によってなされているということが、今回の訪問でよくわかりました。

それと、今回、偶然、本当に搾りたても搾りたて、ヤブタ式の圧搾機から正に最初に出てきたお酒を飲ませていただきました。いわゆる「あらばしり」と呼ばれるものですが、その「あらばしり」と呼ばれる部分の最初の一滴が含まれるものを飲めたわけで、そんな貴重なものを飲む機会に巡り会えて、本当にラッキーとしか言いようがありません。「あらばしり」というと、良くも悪くも、その名の通り、フレッシュで瑞々しいながらも荒々しい酒質が特徴だと言われていますが、そんな荒々しさは殆ど感じられず、濁りもない美味しいお酒でした!

<おまけ>

帰りに郡山で有名な酒屋、泉屋さんに寄ってみました。こちらの店主さんが十四代で知られる高木酒造の高木顕統さんと非常に懇意にされているとのことで知られてまして、もしかして十四代が普通に置いてあるのかな?と思っていってみたのですが少なくとも店頭にはありませんでした。残念!でも、県外からも車で買いに来るお客さんが沢山いると言われているだけあって、さすがの品揃えでした。

泉谷酒店

 

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