ビギナーのための日本酒選びの極意 ー店員さんに聞いてみよう!ー
さて、ご紹介してきた数々の「日本酒の都市伝説」を乗り越えて、美味しい日本酒に出会い、日本酒に興味を持ち、もっと日本酒を飲んでみたいと、居酒屋や酒屋に行った人が最初にぶつかる「壁」が、
「どの日本酒を選べば良いかわからない」
というものでしょう。
もちろん、居酒屋のメニューにも簡単な説明はありますし、酒屋さんでも個別のお酒に推奨コメントが付されていたりしますからそれを参考に選ぶのも一つの手ではありますが、やはり、「自分の好み」「飲みたいお酒のタイプ」を伝えて、店員さんからアドバイスをもらうのがベストでしょう。最近は、こだわりを持ったお店も増えてきていて、そういうお店には、唎酒師の資格を持っていたり、そうでなくても十分な知識と経験を持った店員さんがいますので、彼らの知識を利用しない手はありません。
もちろん、アドバイスをもらう側にも、日本酒に関する知識があれば、お互いの意思疎通もスムーズになりますし、好みの日本酒に辿り着ける確率も高くなりますから、それはそれで将来の目標として目指すとして、このブログでも、それをサポートしていきたいと考えていますが、今回は、あくまでも日本酒ビギナーの方が、店員さんに、どう聞くべきか?何を伝えるべきか?について書いてみたいと思います。
①より具体的な表現で好みの味わいや香りを伝える
一口に好みを伝えると言っても簡単ではありません。ビギナーの方の多くは、香りや味わいに関して、それを表現するボキャブラリーが、まだ十分でないので、ついつい「辛口の日本酒を!」、とか「香りの良い日本酒を!」といったリクエストをしてしまいがちになります。そして、こういうリクエストだけでは、店員さん側も情報が少な過ぎて何を勧めて良いか、困ってしまいます。
そこで、例えば、味わいに関しては、単に「辛口」というだけでなく、
「スッキリしてキレが良いタイプ」
「フレッシュなタイプ」
「爽やかな飲み口」
「淡白で飲みやすく料理の邪魔をしない」
「軽やかで重くない」
といった表現を使ってみてください。
香りについても、
「香りの強弱」
「フルーティーな香りなのか、お米に由来する香りなのか」
「フルーティーな香りといっても、バナナ系なのか?、リンゴ系なのか?はたまたメロン系?」
「甘い香りなのか?スッキリとした香りなのか?」
といったところまで好みを伝えれば、お店のラインアップの中から最適な一本を勧めてもらえる確率が格段に高まります。
②過去に飲んだで好みだったお酒を伝える
「自分が以前、お店や自宅で飲んで美味しいと感じたお酒を店員さんに伝える」、これは極めて有効な方法です。
銘柄を伝えるだけでも非常に有用な情報となりますが、吟醸酒だったのか、純米酒だったのかといった細かいところまでわかれば、尚、良いでしょう。こういう時のために、気に入ったお酒の写真を撮っておくといいですよね。
この情報をもらえれば、お店側としては、お店の商品の中から、「ほぼ同じ系統の別銘柄のお酒」をピックアップして紹介できますし、また、「系統は同じだけど、若干、ニュアンスが違うお酒」といったタイプのものを提案することもできますから、好みでないお酒を飲んでしまうリスクは大幅に低下します。
③合わせたい料理や飲用シーンを伝える
例えば、居酒屋で、自分がオーダーしたい料理が決まっている場合、その料理に合うお酒を勧めてもらうというやり方です。フレンチやイタリアンでワインをオーダーする際に、ソムリエに相談するときは、生産国、赤or白、味や香りの好みも、もちろんですが、必ず料理との相性に関してアドバイスをもらいますよね。それと同じです。
日本酒の場合、そもそも「全く合わない料理」というものが少ないのですが、それでも、当然、相性はありますから、あなたが料理とお酒の相性を重視する好奇心を示せば、お店の人も「腕の見せ所」ということで張り切ってアドバイスをくれるはずです。(もちろん、そういうアドバイスができる店員さんがいないお店もあるでしょうけど・・・。)
次に、酒屋さんの場合、例えば、
「今晩は、すき焼きなんで、合う日本酒を!」→ すき焼きの濃い味付けに負けない濃醇な純米酒系
「手巻き寿司に合う日本酒を!」→白麹を用いた酸味の強いもの、スパークリングタイプ
といった具合に、自宅で食べる予定の料理を伝えることで、それに合う日本酒のタイプを絞り込んでくれるでしょうし、また、
「河原でバーベキューするんだけど」→ キンキンに冷やして飲める爽快なタイプ
「お花見で鍋を囲んで飲むんだけど」→ 花冷えの中でも楽しめる常温やお燗で美味しいタイプ
「ホームパーティーの食前酒として」→ フルーティーな香りとスッキリとした飲み口の大吟醸酒系
といったように「飲用シーン」を伝えることで、それに合わせて有効なアドバイスをもらえます。
いかがでしたでしょうか?
今回の記事を参考にしていただいて、是非、ご自身の好みに合った日本酒、そして料理やシーンに合った日本酒を GETしてください!
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