酒蔵訪問:齋彌酒造店(秋田)

秋田駅からJRで40分ほどの羽後本荘駅まで移動し、タクシーで5分ほどの場所に齋彌酒造店はあります。「雪の茅舎」を造っている蔵と言った方がわかりやすいと思います。

秋田県には蔵見学を積極的に受け入れてくれる酒蔵が多くありまして、選択肢が多い分、迷うのですが、今回も自分が興味のある酒蔵をピックアップした後、交通利便性や旅行の日程も加味して計画を立て、いざ酒蔵に電話すると、その日時が都合が悪かったりすると振り出しに戻る・・・みたいなことを繰り返して、ようやく訪問する三蔵が決まったという感じでした。

さて、その齋彌酒造店さんですが、まずは国の登録有形文化財に指定されている西洋風のデザインも取り入れた美しい建物に迎えられます。内部も整然としていて美しい。

 

建物内ロビー

今回は、酒造りに直接関わってはいらっしゃらない事務部門の方にご案内いただきました。時間も30分程度であっさりした感じでした。もちろん、蔵の歴史、酒造りの工程・設備、こだわりなど必要なことは説明していただけるのですが、より突っ込んだ説明を聞きたいという場合は、申し込み時にその旨を伝えた方が良いようです。実際、蔵のホームページにも見学時間は30分〜1時間半で調整可能となっています。

蒸米放冷機

さて、蔵見学の話に戻りますが、一番感じたのは、「蔵が清潔で美しい」ということです。とにかく、清掃が徹底されていて塵一つ落ちていません。名杜氏として名高い、こちらの高橋杜氏は、山内(さんない)杜氏出身で、この蔵では「三無い造り」(=櫂入れ無し、濾過無し、割り水無し)を掲げて自然の力を最大限に引き出した酒造りを行っています。

ですから、人の手を加えることができる数少ない工程である、洗米や浸漬は大変重視していて、機械を使わず手作業で行うとのことです。機械でやった方が吸水率にブレが少なく、かつ合理的なので、手作業を排除する蔵もありますから、ここはこの蔵の大きな特徴の一つですね。

人の手を加えないというのは機械に任せるのではなく、自然の力に任せるということですから、例えば、醪タンクまで仕込んだ後も、通常は少なくとも朝晩2回の櫂入れという作業があるのですが、この蔵ではそれを行いません。

自家培養した酵母の自然な発酵力に委ねるわけですね。そして、その作業がない分、蔵人に時間の空きが出来るわけですが、その空いた時間に徹底的に蔵の掃除をするんだそうです。

そして驚いたのは、この蔵では、麹を造る際に蒸米に麹菌をふりかける種付けの作業を、麹室の中ではなく、上の写真の放冷機の上で行うのです。蔵の中が余程、清潔でないとできない手法です。麹室の内部は見学させてもらえませんでしたが、中の温度管理などは完全にコンピューター制御されてまして、この辺りは、必要な設備投資はするということですね。

麹室の制御盤

ピカピカに磨かれた蔵の床

話が前後しますが、櫂入れを無しにしたのは、ガラスのタンクで仕込んで櫂入れしなくても醪の対流が起っているいるのを確認できたからだそうです。そして、割り水をしなくても、アルコール度数が高くなり過ぎないように、じっくり、ゆっくり自然の酵母の力に任せて発酵させ、それを濾過しないで、瓶詰めし出荷するんですね。美味しいわけです!

醪タンク

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