酒蔵訪問:出羽桜酒造(山形)
酒蔵訪問記、どんどん書いて行きますよ。今回は山形の出羽桜酒造さんです。お邪魔したのは今年1月末で、「大人の休日倶楽部切符」という4日間、新幹線が15,000円で乗り放題というお得なパスを購入して山形、秋田の酒蔵を巡って来ました。
この旅で最初に訪問したのが出羽桜酒造です。出羽桜さんは、天童市にある蔵が工事中で、酒造りを見学するのならJR山形駅にほど近い山形工場に来て欲しいということでしたので、今回は、山形工場を訪問させていただきました。昨年ロンドンで開催されたインターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)で、「出羽桜 純米酒 出羽の里」が日本酒部門に出品された1,282銘柄の頂点に立つ「チャンピオン・サケ」に選ばれており、今回も訪問を楽しみにしておりました。
山形工場の名の通り、洗米機や、連続蒸米機、エアシューターなどの機械を導入し機械化・合理化を図っているものの、大吟醸に関しては、洗米も手洗い、蒸しも昔ながらの甑を使い、米麹造りに使う麹米はエアシューターも使わず、蒸米を背中に背負って麹室に運ぶといった具合で、お酒の種類、米の用途によっては機械を使用しないで昔ながらの手法を続けているとのことです。
今回は、特別に麹室の中に入れていただき、種付けの作業を見学させてもらいました。この日は吟醸酒用の麹の種付けが行われましたが、これが大吟醸になると、もっと小さい入れ物に麹菌を入れて、米に均等に菌が付着するように細心の注意を払いながら作業が行われるとのこと。また大吟醸用の麹の場合は、2時間おきに温度や状態をチェックするとのことです。大吟醸って、やはり特別なんですね。
続いて、酒母室です。床がピカピカに磨かれており極めて清潔な環境です。山廃は天童で僅かに造っているだけで、それ以外は全て速醸系の酒母であり、約50時間かけて酒母が完成します。
大吟醸用の仕込みタンクは通常のものより若干小さいのだそう。醪タンクには朝晩の2回、櫂を入れて発酵が均等に進むように混ぜます。そして、3日に1回、タンク毎に醪の成分分析を行い、発酵の進み具合いのチェックを行うと共に、搾りのタイミングを探るのだそうです。
搾りはヤブタ式を使用しており、この日も搾りたての新酒をタップリ飲ませていただきました。ピチピチしたフレッシュな味わいで昼前から幸せな気分になれました(笑)。実は、今回は酒蔵見学は初めてという妻も連れての訪問だったのですが、仲野さんの分かりやすい説明のおかげで、非常に楽しかったようで感謝です!
今回は行けませんでしたが、天童の方には、精米所や巨大な貯蔵庫、出羽桜美術館など興味深い施設が沢山ありますので、別の機会に是非、訪ねてみたいです。また、出羽桜酒造さんでは、酒造りの期間中に期間2週間ほど、酒造りを体験するインターンを受け入れていらっしゃるとのことで、今年もアメリカ人のご夫婦を含めた多くの方々が参加されたとのことです。ご興味ある方は、是非、来年トライされては如何でしょう?
<おまけ>
酒蔵見学を終えて、山形駅からバスで蔵王温泉に移動し、翌日の午前中はスキーを楽しみました。蔵王に行くのは初めて、当然、樹氷も初めて見れて感激でした。なかなか、ここまで天気が良い日は少ないということで、これも日頃の行いの良さ?の賜物でしょう!酒蔵を訪問しながらの旅、最高です!
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