真央の酒(2) やはり精米歩合は○○%!
皆さん、こんにちは!
今回は「真央の酒」シリーズの第2回目です。
前回は、「真央の酒」の特定名称酒におけるカテゴリーを「純米大吟醸酒」に決めました!
しかし、ひとくちに「純米大吟醸酒」と言っても、色々あるんですよね。
一応、日本酒ブログですので(笑)、ここで「純米大吟醸酒」の定義を書いておきますと、
「原料は米と米麹と水のみで、お米を50%以上磨き(精米歩合50%以下)、吟醸造りをした日本酒」
となります。
詳しく知りたい真央ファンの方は、宜しければ、当ブログの過去投稿「唎酒師への道(8)、(11)」を参照していただければと思います。
でも、簡単に説明しますと、日本酒の原料であるお米は主にデンプンからできているのですが、実は、外側には、タンパク質や脂質といったデンプン以外の成分が多く含まれていまして、これを多く残したまま日本酒を造ると、雑味が出たり、香りが抑えられたりしてしまう場合があるので、外側を磨いて(削って)使うわけですね。
そして、日本酒のラベルにも必ず記載されている精米歩合とは、
「原料のお米を磨いて残った割合」
のことなんです。ちょっと混同しやすいですよね。
具体例で示しますと、
お米を60%磨く ➡︎ 精米歩合40%
お米を70%磨く ➡︎ 精米歩合30%
となります。
そして、今回は、この精米歩合を幾つにするのか?を決めたいと思います。
定義にもありますように、精米歩合が50%以下ならば純米大吟醸酒として認められるので、その数値を40%にするのか?、それとも30%にするのか?ということを決める必要があるわけです。
では、まず、果たして、米というものは、どこまで磨けるものなのか?を調べてみましょう。
現在市販されている日本酒で、最も磨いているものとしましては、
精米歩合7%(93%を磨いている)
というものが存在します。これも当ブログのこの記事で紹介してます。
つまり、これが、
世界一、米を磨いている日本酒
です!
おっ、「世界一」って、いい響きですよね!
技を磨いて、磨いて、磨き抜いて、三度の世界女王に輝いている真央ちゃんにふさわしい称号じゃありませんか!
しかし、当たり前なんですが、ある意味、そこまで原材料を無駄にして贅沢な使い方をしているわけですから、この手のお酒の値段は、
720mlで数万円!
というような、とんでもない値段になります。
もちろん、他でもない「真央の酒」なんだから、それくらいの価格になってもいいじゃないか!という、ご意見もあると思いますけど、やはり、個人的に、この企画には、
「リアリティーを持たせたい!」
という気持ちが強いので、米の磨き具合いで世界一、という路線は不採用!とします。
実は、一般的な傾向としては、米を磨けば磨くほど、デンプンが占める割合が増えて、お酒の雑味が少なくなり、
華やかな香りがする綺麗で優しく飲みやすいお酒
になっていきます。
そして、真央ちゃんのスケートは、美しく、華があり、ピュアで、滑らかなもので、万人を魅了するものですから、「真央の酒」も、純米大吟醸酒のカテゴリーの中でも、より米を磨いていった方が良いという考え方もあるでしょうね。
でも、ちょっと、待ってください!
真央ちゃんのスケートには、まだ、忘れてはならない要素があります!
それは、
力強さ と 深み
です。
真央ちゃんのスケートは、単に美しいだけではありません。
その容姿・スタイルの美しさは授かったもの、愛らしく真っ直ぐな人柄は天性のもの、そして、滑らかで美しいスケーティングは想像を絶する努力で身につけたもので、こういったものがベースとしてあるからこそ、彼女のスケートは、誰もが観ていて心地良く、幸せな気持ちになれるわけで、それだけでも凄いことなんですが、真央ちゃんの場合、そこに、更に、
スケーティングや競技への取り組み姿勢で一本筋の通った力強さ
を感じることができ、かつ、その素晴らしいベースがあるからこそ、その演技に、
プログラム毎に異なる真の表現力による深み
を感じることができるんですよね。
先日の「真央尽くし」のTHE ICEでは、真央ちゃんが様々なプログラムを披露してくれましたが、そこには、正に、美しさだけでなく、力強さはもちろんですが、艶やかさ、可愛らしさ、楽しさ、喜び、哀しみ、切なさなどなど、様々なことを感じることができる見応えのあるものでした。
何が言いたいか?と申しますと、やはり、「真央の酒」も、
単に綺麗な味で華やかな香りがする誰もが飲みやすいだけの純米大吟醸酒
ではなく、
綺麗で滑らかなベースの上に、一本芯のあるパワフルさも感じられ、味わいにも複雑さがある飲みごたえのあるもの
を目指すべきだということです!
では、どうすればいいのか?
答えは、
あまり米を磨き過ぎない
という選択です。
「でも、米を磨かないと雑味が出るんでしょ!」
という声が聞こえてきそうですね。
でも、実は、この雑味というのが曲者で、お米が持つ本来の旨味や味わいも雑味とされてしまうんですよね。
このブログでも、以前、書きましたが、個性的な味わいや香りが評価されることが多いワインと比べると、日本酒は、
「こういう日本酒が美味しい日本酒なんだ!」
という統一的な評価があって、実際に日本酒を評価する全国新酒鑑評会で金賞を取るお酒も、同じお米、同じ酵母を使い、同じような精米歩合で造られた同じような味わい・香りのものが多いんですよね。
そう、まるで、ISUのルールの範囲内で、同じような難度のジャンプで、使用する曲だけ違うだけで競い合う女子フィギュア・スケートのような・・・(以下自粛)。
やはり、「真央の酒」は、こうした「枠にはまったもの」ではないものにしたいですよね。
ですから、この雑味を旨味やコクとして取り入れ、華やかさ、滑らかさに加えて「力強さ」と「深み」も兼ね備えた日本酒を目指して、
精米歩合は50%に決定!
としたいと思います。
そう言えば、真央ちゃんも、ソチから帰国した時の会見で、既に、この精米歩合を宣言してましたよね(違!)
お後がよろしいようで!
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次回は、「唎酒師への道」シリーズの続編を書きたいと思います。
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